体力や気力が低下し虚弱状態になることを「フレイル」といいます。

平成病院では2023年8月より淡路島では初となる要介護に移行しやすいフレイル予防を目的とした、「健康長寿サポート外来」を開設しています。

淡路島の高齢化率は2050年には49.7%になると推計されており、深刻な少子高齢・人口減少社会となります。医療・介護の専門職として、平均寿命の延伸だけではなく、予防としての高齢者の「健康寿命の延伸」をサポートすることは私たち医療スタッフの今後果たすべき使命のひとつだと考えています。

健康長寿サポート外来では、医師の診察にて、採血・レントゲン検査・骨密度測定などの検査やリハビリスタッフによる体力測定の結果を元に、高齢者のフレイルリスクの早期発見と予防に取り組んでいます。

フレイル予防の取り組みは、「運動」「栄養・口腔ケア」「社会参加」という三つのアプローチが重要になります。フレイルの入り口は人それぞれで、食欲の低下から低栄養になりフレイルになる人もいれば、人と会うのが億劫で外出しなくなったのを機にフレイルになる人もいます。大切なのは、それぞれの予防に努めることです。

また、三つのアプローチに加えて、生活習慣病の予防と基礎疾患のコントロールも大切です。特に、高齢になると認知症の予防が大きな課題となります。体を動かすことや栄養バランスのよい食事を摂ること、人や社会とのつながりを持つといったフレイル予防のアプローチは、認知症予防にも役立ちます。

フレイル指導は医療保険・自費診療のどちらにも対応しており、保険病名の有無に関わらず、ご希望するすべての高齢者へ生活習慣の改善や食生活のアドバイス、運動指導を行っており、一人ひとりの健康長寿の実現をサポートします。